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えーと、色々始まります。 何でもない日々が続く。 ルルーシュの毎日は過ぎていく。論文発表の教授の手伝いをして、展覧会の準備で同僚と出張もした。 カレンやシャーリーに約束したシフォンケーキを焼いて事務所の皆に取り囲まれて、一口しか食べていないと半べそのシャーリーにまた焼くからと約束をして・・・それから? 時折、スザクが部屋を訪れるようになった。来る時は必ずメールが入る。 何をする訳でもなく、スザクは部屋にいる。そして大抵眠っている。よほど実家では眠れないのであろう。 カレンに話したら呆れ返っていた。 「バカじゃないの?」 それは、オレに対する言葉なのか、スザクに対する言葉なのか。多分二人に向けての言葉だろう。 オレ達は付かず離れず、”友達ごっこ”をしているのだ。 ここにいるのは、友達の枢木スザク。あのスザクじゃない。 以前はスザクの病状を聞きに主治医を訪ねていた。だが、辞めてしまった。怖いのだ。 「二度と記憶は戻りません」と告げられることが。オレを愛してくれたスザクが戻らないと告げられることが。 自分はこんなにも弱くて臆病な人間だったのだ。 オレは何でもない振りをして、友達のスザクの前で笑いつづける。それでも手放したくないから。 街角で偶然、出くわす。 「ルルーシュ!」 「ジノ?」 背の高い金髪は人混みでも、一際目立つ。 「よ!久しぶり〜。元気になった?」 「まあまあ、かな?」 そう答えるルルーシュは、以前よりあきらかに細い。 『ルルーシュに会ったら食事させてよ!』 カレンの言葉を思い出す。そうだった。あのお姫さんは怒らすと怖い。特にこのルルーシュ絡みだと特に。 「仕事終わり?」 「そう・・・だな。まあ終わりかな。今日は直帰なんだ」 「メシ!メシ喰いにいかないか?」 しばし悩んでいたルルーシュは「行こうか」と返事をした。 よっしゃあ!いや偶然、偶然だから!許せ、リヴァル。心の中で友人に手を合わせるとジノはご機嫌で、ルルーシュと歩き出す。 歩きながらルルーシュを見下ろす。綺麗な黒髪。横顔。 食事も向かい合わせで食べる。いつもならスザクがいるからあまりルルーシュを見ることは出来ない。ルルーシュばかり見ていたら変に思われるから、ジノは必死で隠し通している。しかし、今日はルルーシュもジノを見て話をする。あの綺麗な目がジノを見るのだ。 『変な気起こすなよ』 リヴァルの言葉が繰り返しジノに警告する。しかしついついルルーシュの唇や首筋に目が行くのは男の性だ。仕方ない。 「さあてと、ルルーシュ飲みに行かないか?馴染みの店だけど、いいとこあるんだ。ルルーシュ?ルルーシュ!?」 凍りついたように動かないルルーシュの視線の先には、ホテル。ドアボーイが迎えるのはスザク。 スザクの隣にはピンクの・・・そうだ、ユーフェミアとか言っていた。 固まったままのルルーシュの体を支えるジノが見ている中、スザクはユーフェミアの肩を抱いたままホテルのロビーへと消えていく。 「スザク・・・何だよあいつ・・・」 |
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