騎士は白馬に乗っているとは限らない 224

まあ、最大のミスはナンといっても”コレ”でしょうね。








「陛下。陛下はいいんですか?」
ムスっとした顔のままスプーンでかぼちゃプリンを口に運んでいるブリタニア皇帝(通称ブリロール)は愛息の騎士の言葉にさらに渋面を作る。
「あやつらが儂の入室を拒んだのだ!」
あやつらとはビスマルクを筆頭とするラウンズメンバー(女子のみ)である。ジノとルッキーは一緒におやつタイム。
「まったく!この可愛いルルに気付かんとはっ!直接儂が出向いて成敗いたそうとしたのだが、締め出しを食らった」
騎士の膝から父の膝へと移ったルルがにこにこと見上げる。

なんと可愛いことか。

「こんなに可愛いルルに気付かなかったというのは信じられんっ!!!」
「そうなんですよ、陛下!僕にも信じられません!!」
「愛らしさの固まりではないか、ルルはっ!どうして分からないのか儂にはそれが分からんぞっ!!」
「全くの同意見です、陛下!!」

さらさらの黒髪、つぶらな紫の瞳、愛くるしい笑顔。

「天使のようですよね、ルルは」
「うむ、枢木、お前もいいことを言うではないかっ」

ジノとルキアーノはここにいることも後悔しはじめる。
そうだった。この2人は方向性が揃うととんでもないのであった。
何せTVの画面のわらわらと動き回る大勢の園児達の中から
「「これがルルっ!」だっ」
と指さして騒ぐ騎士と父である。騎士はともかくとして皇帝のこんな姿を皇宮外の人間に見せるわけにはいかない。あのお仕置き部屋から排除されても致し方ないであろう。
あの恐怖の部屋に戻るか、それともこの熱弁を振るう2人に挟まれているか。究極の選択を迫られたナイトオブスリーとナイトオブテンである。
「ジノ、ルキアーノ、もうたべないの?」
「「いえ、いただきますっ!」」
ルルーシュ殿下の可愛らしい空気さえ消し去るほどのすさまじい雄弁大会にため息をつくラウンズ2人であった。



テロ、というのはまあ一般的には「差別、不満」から起こりうると考えてもいいだろう。そしてそれ以上に問題なのはそういったテロ組織に対して援助をする輩だ。
国が違えば考え方は違う。食べ物や風習、地域性が違うのだからそれは当たり前だろう。だが、そこのところをわざと誇張等して煽り、武器弾薬を売りつけてテロをさせる者達がいる。
政治的な反抗をテロという。単なる戦闘ではテロとは言わない。

ところが、である。
今回のすっとこどっこい達はこの”政治的”なものが実際には「人の真似の声明」であり、差別不満に対してかといえばそれもどうも違う。どちらかといえば他国に対しての不満というよりもすんなり平和にとけ込んだ仲間達に対しての不満。
どこかに焚き付けられてのテロでもない。実際持ち込まれた武器も多くなく(むしろ貧弱)、こちらにきて目についた警察署を襲って点検中だったナイトポリスを奪っただけだ。
その上襲撃先を間違え人質をとったもののよく調べるわけでもない為皇子がいることにも気づかない。

「まずね、ルルに気づかないなんて一体どうしたものかしら」
今や世界一有名な幼稚園の制服なのである。
ルルーシュ殿下の幼稚園入園は世界的ニュースだった。人質の中にいたルルーシュ殿下に気づかない!ということでテロのどんな理由よりも大騒ぎしている人物が約2名。席は外させてある。ウルサいので。


「そ、それは」
「それは?」
ピンクの髪をふわふわとさせながらアーニャが首を傾げる。この可愛い少女がラウンズのナイトオブシックスであるとはにわかには信じられない。しかも騎乗するKMFはラウンズの中でも一番の重厚型である。

「旅費の足しにするために家財道具を売っ払ったんで、TVも見てないし」

ようするに、だ。ここブリタニアに来るのも大変だったわけである。有り金叩いてやってきてこのザマ。

「・・・あなた達の最大の間違いは」

マリアンヌは持っていた鎖をじゃら、と鳴らす。

「”コレ”をリーダーにしたことよっ!!」

その通り。
そして”コレ”は未だ失神中。もう最後まで起きるな。

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