騎士は白馬に乗っているとは限らない 220

まあ、これぐらいは許してあげてくださいな、ロイドさん。









「往生際が悪すぎるっ!」

コーネリアの機体が右へと動けば敵は左へと逃げる。
「ふむ、操縦の基礎はなっていないが、カンはいいようだな。だが、いつまで保てるかだっ!枢木!」
「心得ていますっ!」
左に逃げたところでそこに待つのは白き死神。近接戦闘能力はグロースターの方が格上。だからこういう戦いの場合はコーネリアの方の動きが断然いいはずであるが、比べる機体がランスロットの場合それは当てはまらない。勿論、機体が高性能な為でもあるが、一番の理由はパイロットがこの男だからである。

「スザクくん!めちゃくちゃにしてやりなさいっ!」
「イエス、マイロード!」

「枢木!マリアンヌ様の命を忘れるな!」
「イエス、ユアハイネス!」

「スザクくんも大変だねえ。あはは」

ランスロットの移動スピードは他のKMFとは桁が違いすぎる。翻弄していたはずがいつの間にか翻弄される側になっている。
「ちっくしょーーーーーっ!!負けねえぞっ!」

バランスの崩れた機体は大きく傾いたまま移動しているため動きがおかしい。操縦がほとんど不能になっているのだろう。だがそのまま進めば先には特派のトレーラーがある。その中には子供達が。

ルルが。


絶対に止める。
スザクは操縦桿を握り直した。


ぐらぐらとした上半身を揺らしながら、それでも驚くようなスピードで走ってくるナイトポリスは子供達の目にもおかしい、と感じた。
「なあ、おい、ルルーシュ!おまえのきし、だいじょうぶなのか!?」
ルルに動くなと叫ばれた為おとなしく引っ込んでいた子供達ではあったが、外の様子が気になって仕方ない。そわそわしている子供達の為に(教師もだったが)、ロイドが通信モニターの画像だけ開いてくれたのだ。音声は入っていないが、子供達には十分だった。
だが、どうも敵の方が動きがよく見える。それは派手な動きに誤魔化されているせいなのだが、素人目にはそう見えてしまう。
「だいじょうぶ」
そう一言、タマキに返すとその画面を睨みつけるようにルルは見入っている。

タマキは納得できない顔をしてまた同じように画面を見る。
えー、なんでそこでやっつけないんだよ!そこで、ガンとやればいいじゃん!

ガン、とやってしまうと中のテロリストが潰れてしまうからやらないのである、なんてことは分からないので見ている側としては非常に物足りない。

騎士ってもっとこうカッコ良くてさ・・・。なんだよお、おれだったら、もっと一気にやっつけんのにさ。騎士、さっきもルルーシュ泣かせてたしさあ・・・。ドアはすごかったけどさ!でもさ!あれだけじゃん!!

「スザク!」
「ほへ?」

ルルの叫びにタマキの視線は敵からランスロットに移る。ナイトポリスは不安定な格好のまま手にしていたハンドガンをランスロットに投げつけてきたが、ランスロットの長いソードがそれを難なくさばく。どこにも被害のない場所にそれが落ちるのは大したものなのだが、今はそれどころではない。すぐに白い機体めがけて突進してきたからだ。

腕に仕込まれたナイフが現れる。最後の足掻き。

「絶対負けねえぞっ!!!!!!」

ランスロットのランドスピナーが勢いよく回り、一瞬機体が飛び上がったと思った瞬間、それは機体ごと2回転。

何が起きたのか、おそらくテロリストさえもわかっていないだろう。
気づけば頭部を蹴り飛ばされ仰向けに倒れている。そしてナイトポリスのコクピットに長いソードが上から突き刺さった。

「うぎゃああああああああっ!!!!!!」
「ヤダなあ。ちゃんと避けてるよ」

顔の真横にMVSがあるなどと信じられるはずもない。巧いだろ?などと笑う相手の言葉なんてさらに聞こえていない。

失神。

「スザクくん・・・やりすぎ」
ロイドの言葉がむなしく響いた。



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