騎士は白馬に乗っているとは限らない 248

楽しかったお泊り会。







「ということに決まったの」
何でもないことのように皇妃はそう話した。
「でもっ」
思わず声を上げたスザクだが、黙って首を横に振るマリアンヌの姿に踏み出してしまった足を元に戻す。スザクの後ろでは友達とはしゃぎ回るルルの声が聞こえる。

あんなに楽しそうなのに。何とか出来ないのだろうか。

振り返って小さな主を眺める騎士に向かって皇帝が声をかけた。
「枢木。お前の考えているようなことは全部シュナイゼルが試したあとだ」
「そうでしょうね」
おそらくシュナイゼルだけではない。あの特務総監も色々案を出したに違いない。それでも無理だったのだ。

「ここで無理強いしない方がいいという判断だ。儂もそう思う。ルルのことで無理をしたが為にナナリーにまで影響を及ぼすことになりかねん」
今回のルルの件は大きい第一歩だった。ルルは途中からであったがナナリーは入園式から通えるだろう。そうやって道が広がっていく。この先、当たり前のように皇子も皇女も幼稚園や学校に通うであろう未来へと続く第一歩。


ルルが大きな声で呼ぶ。
「スザクーーーっ!」
「ごめん、ごめん。今行くよ!」
スザクはぺこりと頭を下げてそのままルルの方へ駆けだしていく。その後ろ姿を目で追いながら皇帝が呟いた言葉に皇妃が驚きの声を上げる。
「あやつにも一度礼を・・・」
「あら!まあどういう風の吹き回しかしら」
くすくすと笑う妃に皇帝はむっ、とした表情を見せた。ルルを挟むとすぐに戦いをおっぱじめる二人だが、実は非常によく似た二人でもあるのだ。この二人の足並みが揃うととんでもないエネルギーを発するので止める側が大変な思いをすることになるのだが。
「スザクさんも我が子みたいなものよね。勿論カレンも。ギルフォードなんて本当に息子になってしまったし」
「や、喧しい。全員我が子でいいではないか!」

マリアンヌは微笑む。
「だから国の事を優先したんでしょう?」

国民全員を守らねばならない。それは”父”として。

「子供達は皆分かってくれますとも。お父さんの気持ちをね」



「なあなあ、きし!くるくるキックさあ」
「君もなかなか懲りないね」
そりゃそうである。”あれ”はやってみたい。何回やっても出来ないけど、いつかは出来る日がくるんじゃないかと思っているのはタマキだけではない。
だって、騎士になりたいんだ。
「ぼくもできるようになりたいなあ」
タマキの横でアランも頬を紅潮させている。やって、やってとせがまれてスザクは何度目かわからないほど繰り返した”くるくるキック”を披露する。
「別に同じのじゃなくてもいいんじゃないの?皆違う技の方が面白いと思うけど」
カレンの言葉にルキアーノとジノがそうそう、と頷く。
「そりゃあれできなくても、ラウンズになれるけどさあ」

スリーとテンをがっくり落ち込ませたタマキの返事にカレンとアーニャが笑い、ルルも皆と一緒に声を上げて笑う。そのルルを見てスザクも微笑む。

何があっても僕は君から離れないから。君が歩く未来にいつでも僕はいたい。いつだって君が笑っている未来に。



たくさん、たくさん遊んでお泊まり会も終わりとなる。
まあ、なんて楽しい会だっただろう!どこからも何もなく無事に終えることが出来たのは支えてくれた人達がいたからだ。それは実際とんでもなく大変なことではあったのだが、子供達の笑顔を見ればそんなもの苦にも感じない。

アリエスまで迎えに来た保護者達は子供達の後ろに皇帝の姿を見て飛び上がる。だが息子をよろしくとルルの隣に立つのは一人の父親。親達も全員、こちらもよろしくと頭を下げた。

「じゃあね、みんな!」
ルルが手を振る。
「でんか、またね!」
「ルルーシュ!またな」

朝になったら幼稚園に行ってまたみんなと遊ぶ。ルルが望んだ友達との楽しい日々はきっとこれからも続いていく。





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ちびルルはここでいったんお休みします。次は成長編で13歳ルルになります。お友達も参戦!





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