レギュレータ regulator 81.

拒否








コーネリアとスザクは混乱の騒ぎに乗じて、ブリタニアへ戻る。
想像以上の騒ぎにより、誰にも怪しまれることはなかった。不在であったこともこれでは分からないだろうが、シュナイゼルに対してだけは、その考えが通用しないと考えた方がいい。その為に念には念を入れて、普段コーネリアが絶対使用しないであろう通路を利用しての帰還となった。
その足で特別派遣嚮導技術部へ出向けば、ゲンブとロイドとセシル、そしてダールトンの息子達であるグラストンナイツの5人が揃って難しい顔でデータを睨んでいた。

「コーネリア殿下」
「見せてみろ」
儀礼的な挨拶など不要だとコーネリアは皆を止めると、そのまま歩み寄ってくる。開かれたモニターにはダモクレスのデータが表示されている。セシルがモニターのパネルに触れると、次々に詳細なデータが現れた。
「推定全高3キロはあるかと思われます」
全長3キロ、幅2キロ。要塞というよりも、空に浮かぶ島だ。
「こんなものをどこで兄上は……」
「それなんですけどね……」
ロイドがおそらくと、口にしたのは北マリアナ諸島、バハロス島近海に位置する海底基地だ。
「……なんだ、そこは。そんなもの私は知らないぞ」
ブリタニア軍のTOPであるコーネリアすら知らない軍事施設は、シュナイゼルが完全極秘で建設したものだ。
「ボク達も知ったばかりですよ。中華連邦から潜水艇がおかしな波動をキャッチしたからと分析を頼まれまして」

中華連邦というよりもラクシャータから、という方が正しい。自分の「紅蓮」を徹底的に弄るのなら、多少は技術提供しろという理由でデータ解析を頼まれたのだ。波動があまりに微量でラクシャータ側がお手上げになったデータであった為に、こちらも相当苦労したのだが、調べてみたらこんな大物が潜んでいた。

「姫様、これだけの物を作る海底工場の建設だけで大変なはずです」
「……本当に……私には兄上が考えておられることが全く理解出来ない。それで例の爆弾は分かったのか?」
「今回落とされたのはアフリカ、サハラ砂漠です。半径10キロ範囲すべて消滅してます」
「消、滅……」
スザクが呆然と呟く。見せられた画像はお椀のように、えぐり取られている。それこそ、何もかもが。こんなことを簡単に行ってしまえるのだろうか───黙って画像を見ている弟の肩をゲンブは叩く。
「ロイドさん、前にニーナの計算式を見て半径100キロはいくって」
「うん、あの計算で行けば間違いないね。推測でしかないけど、制限装置か何かがついているんじゃないかなあ」
「待て、ロイド。では兄上はそのうちにそれを解除するという……ことまで」
世界への脅しに使用するということなのか。こんなものではないぞと示すためにこんなことを。
重々しい沈黙が特別派遣嚮導技術部内にのしかかる。

それではこれは世界への決定的な脅しではないか。

「ゲンブ! シュナイゼル殿下があの要塞にいるということはゼロ殿下は!?」
「……いない。すぐに捜しに行ったんだ。でも何処にも……」
宰相府は勿論、前にゼロを見かけた車両入り口まで全て調べた。だが、どこにもゼロの姿はない。医療室のような場所はあったが、機器類は全て破壊されておりデータの収集は見込めそうもなかった。
「皇帝暗殺犯に仕立てただけではあき足らず、まだ弟に何かしようって魂胆だ、あの宰相!」
これは相当キてるなとスザクは拳を握りしめているゲンブを見る。だが、この怒りはゲンブだけのものではない。ルルーシュも、コーネリアも同等であり、皇帝も、眠っているユーフェミアもきっと思っている。
コーネリアはその場全員の顔を見回す。
「では作戦を企てる」
こんなことは認めない。


ダモクレスは天空庭園のある城を上部に持っている。ガラス張りの天井は、明るい光を庭園へと注ぎ続けていた。
広い庭園には中央に椅子が設えられており、人が座っているのが見える。微動だにしないその姿はゼロだ。身体を椅子の背に預け、かろうじて座る姿勢を取っているものの瞼は開いてはおらず、ぐったりともたれ掛かっていると言った方が遙かに近い表現であろう。
そのゼロの前にシュナイゼルが立っている。
「何故、君は最後まで私の計画通りに動かないのだろうね」
ゼロは目覚めない。どこを調べても、起きないはずはないのに、まるでこの世界を拒否するかのように眠り続けている。
「おかげで私がフレイヤのスイッチを押す羽目に陥っているよ。ああ、いいネーミングだろう? フレイヤと名付けたんだ。美しく自由で、そして欲望に忠実で死者を迎える女神。是非君に迎えてもらいたかったよゼロ」
シュナイゼルはゼロの艶やかな黒髪に触れようとして、その手を止めた。ゼロが拒否しているのは世界だけではない。シュナイゼルをも拒否した。わずかでも触れようものならば、ゼロは振り払おうと闇雲に暴れるのだ。脳波は眠ったままだというのに。

「シュナイゼル様、ご用意出来ました」
「ああ、有り難うカノン」
シュナイゼルはカノンからの連絡に静かに返事を返す。そして、静かにスイッチを押した。




***
昨日、アキト観てきました! 仕事のシフトミスでいきなり休みが手の中に! これは観に行けということよね?と大慌てで出かけて観てきましたよ。満席でございました。男性客が4分の3というのも凄い。

観てきた感想は山ほどありますが、とりあえず。

「私、あと数年はギアスで萌えてます!」(宣言)

今週末にもっかい観て、来週も観にいけないかな……。
第三章が楽しみで仕方ない。





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