レギュレータ regulator 97.

ようやく始まり。(R18)







女性向表現あります。R18











幾度も幾度も、繰り返し与えられる濃密なキスから始まった。
思えばキスすらもせずにセックスしていたのだ。
「殿下は契約と繰り返していたので……」
そこだけ一線を引いていたと告げられ、ゼロはゲンブの首にしがみつく。本当に大切にされていたのだと、こうやって知っていく。
「殿下、好きです」
「……名前……名前で呼べ」
見上げればすぐ上に、ゲンブの顔がある。翠碧の瞳は先ほどまでの日常の色を宿しておらず、今あるのは雄の官能をむき出しにしている瞳だけだ。人のことばかり言っているが、ゲンブの目も相当なものだと思う。
その目は今は自分しか映していない。
「……ゼロ」
名を呼ぶ吐息に体が震える。そのままゲンブの頭ごと抱き込んで、ゼロはキスを強請るように自分の顔を寄せていく。再び唇を合わせながら、ゲンブはゼロのシャツの下へと手を滑らせ、素肌を大きな手で撫で回す。細い体が跳ね上がるたびに、甘い悲鳴が漏れるのだが、ゼロはその両方を自分でも止めることが出来ない。
「ゲンブっ……!」
両腕を伸ばして求めれば、インナーを脱ぎ捨て素肌を重ね合わせたゲンブの右脇には、くっきりと傷が残っているのが分かった。
医療用の透明なフィルムで覆われ保護されているそこには、縫合された跡が浮かび上がっている。
ゼロは瞳を伏せ、フィルムごしに傷に触れてみる。
「……すまない……」
「ああ、これ殿下のせいじゃないですから。あのオカマ伯爵が撃っただけで、」
「でも、オレがあの場にいなかったら……」
あれほど動くなと言われていたのに、動いたのはゼロだ。おかげでシュナイゼルに見つかり、ゼロを庇ってゲンブが撃たれた。
「いいんです。あの場所にいたから殿下をすぐに連れ出すことが出来たし……殿下を守った勲章みたいなもんです」
一見、傷はほとんどふさがっているように思えるが、本当に治っている訳ではないのだろう。だからこそ無理をするなとラクシャータがそう言っているのだ。
指先で跡を辿っているゼロの手をゲンブは掴むと、笑い出す。
「殿下、くすぐったいんですけど」
すまない、と引っ込めたゼロのわき腹にゲンブが手を滑らす。今度は笑いだしたのはゼロだ。2人で笑いあいながら、互いを抱きしめる。
「……激しい運動はまだ禁止なんですよね……フィルム交換の時にバレるだろうなあ。殿下も一緒に怒られて下さいよ」
「激しくしなければいいだろう?」
ゲンブは真剣な目をゼロに向ける。
「無理です。なので、殿下覚悟してください」
うなじから抱えあげられるように唇が重なる。柔らかく、それでいて深い。絡められた舌が最後にゼロの唇にも触れて、離れていく。
「……さっきから……お前、キスばかり」
「させてください。ずっとこうしたかったんだから」
そのままゲンブの唇が首筋から胸元へと辿っていく。舌先がほんのり色づきはじめていた胸の飾りに触れた途端、今まで以上に体が大きく跳ね上がったのが、自分でも分かった。
「や、ぅつ!」
そのまま愛撫を続けるゲンブの動きに、体が勝手にうねりをはじめる。
「ゲンブっ!」
「……なんか凄いな……殿下……」
ゲンブからの視線を感じて、ゼロはどんな顔をしていいのか分からず目をぎゅっと閉じる。閉じているのに、ゲンブの視線を体中に感じてしまうのは、一体どういうことなのか。
あの、翠碧の瞳に見られている。
そう思っただけで、どうにかなりそうだった。
「み、見るな」
「どうして? 殿下、綺麗ですよ……」
視線と共に、舌先が体を辿る。
「やあっ、あ!」
「凄く……綺麗で、色っぽい。ほら、殿下」
ゲンブの声に、快感の涙で濡れた瞳を開ければ向こうを見ろと言う。その声に何も考えず首を左に向ければ、そこにはいつの間にかクローゼットに備え付けられたミラーが開かれていた。今までの部屋とは違い、個室として与えられているのはさほど広くない。
鏡に映るのは、ベッドに横たわったゼロと、その上にいるゲンブ。
「あ……あっ」
「ほら、凄い目でしょう?」
そんな姿、見てなどいられなかった。目を開けてなどいられない。思わず顔を背けるが、ゲンブが耳元で囁く。
「……殿下が見たいって言ったんですよ……」
確かにそう言ったのは自分だ。それで恐る恐る鏡に視線を戻す。
「っ!」
「ね……凄いでしょう? あんな顔されたら、たまらないですよ……」
大きな両手が、ゼロの細い胴まわりに添えられて、体の線を辿っていく。ゲンブの顔も下へと動いていく様子が鏡に映っている。だから、次の動きは予想出来ていたはずなのに、快感は予想を遙かに上回った。
「アッ……だ、駄目だッ」
擡げ始めていた自身がゲンブの口淫によって更に勃ち上がり、クチュリと、湿った音をたてる。
「ィ、ヤ……ふ……う、ンッ……」
いやらしく湿った音がイヤでも耳について、たまらなく切なく、快感のあまり、どうにかなってしまいそうだ。もう嬌声なのか悲鳴なのかわからない声が、ひっきりなしにゼロの唇から漏れ出す。知らぬ間に腰がくねり始め、間にいるゲンブを挟み込むように膝も立つ。
「あっ、ゲン……ブっ、ゲンブ……アッ……アアヤッ……アアッ、もう、ダメだっ、ゲンブ!」
シーツを握りしめ、背中から仰け反ってゼロは限界を迎えた。



通路の向こうからキョロキョロとしながら歩いてくるルルーシュを見て、スザクがまず最初に「危ないな」と考え、その考えが分かったかのように、ルルーシュがその場で蹴躓いた。
「ほわああああっ!」
「危ない!」
考えと行動が一致していたおかげで、ぎりぎりのところで体を支えることに成功する。
「……どうして、段差もないところで転ぶんだろう……」
煩いと声に出す前に、スザクが「でもそこが可愛いんだよね」ととびきりの笑顔付きで続けるので、ルルーシュも何も言えなくなる。
「何か捜し物?」
「ゼロがいないんだ。午後からデータの洗い出しを行うと言っていたのに……」
さほど急いではいない仕事だから、それは構わないのだが、姿が見えないのは気になる。
「ゼロ殿下が行きそうなのは…………あ」
スザクはぽりぽりと頬を指先で掻いた。一瞬浮かんだ考えではあったが、これが一番可能性としては高い。
「スザク?」
「…………ゲンブが、今日退院したんだよ……陛下に報告してくるって言っていたから……」
そこで弟2人は、たぶん間違いないだろうという兄2人の状態を想定し、顔を見合わせる。その仮定は肯定で構わないに違いない。あの2人がすれ違うという想像のほうが難しかった。
「……それでは今夜は戻らないな」
「うん……」
ルルーシュは兄を探すのを止めて、騎士と2人で歩き出す。
「ゼロはここのところ根の詰めすぎなところもあったから、これで少しは抜けるといいが」
「……ルルーシュは?」
そうだな、と未来の皇帝陛下は立ち止まり騎士に笑いかける。
「オレが眠るまでのボディガードを頼む」
「イエス、ユアマジェスティー!!」









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