ちっちゃいふたりのおはなし

十二国記、皆さまはもう読まれましたか?





「全くお前という奴は」
「いや、だってさあ」
 C.C.に叱られた六太ですが、ちっちゃい二人にせがまれて話しただけであって、これで怒られるのもなあと思ってしまうのです。

 大人たちがざわざわと動いていることを感じ取っていたルルーシュとスザクは、その理由を六太兄ちゃんに聞いたのです。
「簡単に説明すると──この国に例えると将軍ジェレミアが反乱を起こしてルルーシュは行方知れず。スザクも襲われ角を失い、異国に飛ばされる。その間にジェレミアの圧政により国は荒れ放題。ロイドもセシルもミレイもシャーリーもいない。左手を失ったカレンが陽子に助けを求め、麒麟皆でスザクを捜した。見つけたスザクは成長していたが記憶は無いし、使令たちもスザクを守るために血で汚れてしまっていて、おかげでスザクも弱ってた。そのスザクをここに連れ戻して、汚れた使令を引きはがして、今からルルーシュを捜しに行く」
「六太!」
「いや、間違ってないだろう?」
 C.C.に振り返ってそう答えた六太でしたが、ちっちゃい二人をみてぎょっとします。
 ちっちゃい主上と台輔──ルルーシュとスザクが今にも泣きそうな顔で──と思った瞬間に二人が揃って大きな声で泣き始めたのです。
「「うえええええええんん」」
 もう涙が止まりません。

 いつも守ってくれるジェレミアに裏切られたら?
 たった一人で、耐えているルルーシュ?
 麒麟であるスザクが角を失ったら麒麟になれません。
 ロイドもセシルもミレイもシャーリーもいない。
 左手のないカレン。カレンは左利きです。剣をいつでも左手に持っています。それが持てなかったら?
 記憶が全くないスザク? 大好きなルルーシュのことを忘れるなんて、それだけで胸がつぶれそうです。
 C.C.もジノもアーニャもアーサーもいない。麒麟にもなれない。

「でも、でも、ぼくだったら、ぜったいにルルをさがしにいくから!」
「ルルも、ルルもスザクがきてくれるってがんばるもん!」
 二人はうええええんと泣きながら、それでもお互いの手を握りあいます。
 そんな二人をC.C.はぎゅっと抱きしめてくれました。

 きっと戴にも暖かい春がきてくれるはずです。




10月の新刊発売前に身内だけに見せた小話です。

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