テーマ:こころはきみによりにしものを

こころはきみによりにしものを 101

新婚ですから。(女性向表現あります) 散らばった皿やコップを片づけていく。スザクがそれらを乗せたトレイをシンクまで運べばルルーシュが受け取り洗い始めた。 「何だか大騒ぎになっちゃったね」 ビールの空き缶もそこらに転がっている。この家にあった在庫はもう無い。あるだけ出せ、と言っていたのはC.C.だ…
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こころはきみによりにしものを 100

くるるぎ発動中。 ミレイとノネットが帰ろうと腰を上げたところへ、ルルーシュが息急き切って駆け込んできた。 「あ、ルルーシュ。私たちね、」 「先生っ! ノネットさん! 帰らないでください!!」 「「はっ?」」 ルルーシュが手にしているのは大きな発砲スチロールの箱。受け取ったスザクも中を…
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こころはきみによりにしものを 99

変わらない気持ち。 「ナナリーも元気になって良かったよ」 「うん」 来週には退院出来るだろうという向こうの医師の言葉にスザクもルルーシュも安堵する。ナナリーも飛びきりの笑顔を見せた。それがルルーシュにはなによりも嬉しい。青白かった頬はピンクに戻ってきている。いつもの元気なナナリーになる日…
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こころはきみによりにしものを 98

2人の好きなルルーシュ。 「ジノとアーニャも一緒に行く? そのままナナリーのところへ行くつもりなんだけど」 「そんな野暮な事はしないけど」 「あ、ホント? 気を使ってもらっちゃって」 そのまま何でもないように「スザク、注射器の在庫が少ない」「じゃあ電話しておこうか。明日で足りる? サイズはどれかな…
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こころはきみによりにしものを 97

そして次の朝。 ぐっすりと眠った、というのは久しぶりかもしれない。今、目覚めるまで一度も起きなかった。目を開けて部屋を眺める。 先生の部屋だ。 PCの位置が変わらない。ペンが立ててあるあれはナナリーが小学校の時、夏休みの宿題で作ったものじゃないか? 先生、本当になんにもしてなかったんだ。 …
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こころはきみによりにしものを 96

強く願っていたから。 という訳で(苦笑)女性向表現あります。一応R18で。 「おいスザク、ルルーシュは?」 「ん? 寝てるよ。よく寝てるみたいだから起こしてない」 ふーん、昨日玉城のところで騒ぎすぎたか?と少々反省しているジノの姿に(ま、いいか)と思いながらスザクは診療の用意を始めた。 …
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こころはきみによりにしものを 95

保護者と保護される者。 ナナリーは病室に現れた大好きな人達の姿に歓声を上げる。 「ジノ先生! アーニャちゃん!」 「「ナナリー!!」」 あまりの細く儚い姿に驚いたが、笑顔がしっかりしていることに2人ともほっとする。そしてナナリーも一緒に現れた兄が笑っていることに安心したのだ。 「お兄ちゃ…
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こころはきみによりにしものを 94

大騒ぎになります。 『急用の為、本日午後は休診とさせていただきます』 そう書かれた紙を入り口のガラス戸に張り付ける。それを早くから受付に現れた数人が不思議そうに眺めていた。 「なんだい、センセ。珍しいなあ」 「あ、おはようございます」 紙が曲がっていないかを確認して、テープで止めた。 「スザク…
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こころはきみによりにしものを 93

小さい主婦さん、でしたね。 結局一睡も出来ずにルルーシュは朝を迎える。せっかく帰ってきたというのにこれはどうしたらいいものか。 もうこうなったら先に起きて朝食でも作っておこう。先生のいるところへ行こうとするとどうしたらいいのか分からないのだ。こちらが先に動けばいい。先生の方を困らせてやる! こっそり部屋…
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こころはきみによりにしものを 92

それは出会ったその日から。 「……いつから?……」 そんな答えが戻ってくるとは思わなくて思わず目を開いた。そこには責めるような表情はどこにもない。 「え? ああ……多分、最初から。小さな君に一目惚れしたんだ。だから放っておけなくて、自分の手で守りたくて。でもそれだけでは足りなくなって……」 ル…
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こころはきみによりにしものを 91

今度は逃げてはいけない。 どうして先生がここにいるんだ。どうしていつもいつも……。 「どうして……」 泣くことを我慢していれば我慢しなくてもいいのだとルルーシュに教え、母に甘えることを遠慮していたルルーシュの背中を押して、誰にも言わなかった───言えなかったあの『お荷物』の事を初めて口にしたのはこの…
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こころはきみによりにしものを 90

「ルルーシュ」 「スザク先生!」 ナナリーは目の前で微笑んでいる大好きな人にしがみ付く。 「先生、せんせぇ」 小さな子供のようにわんわんと声を上げて泣くナナリーをスザクはしっかりその腕の中に抱きしめる。こんなに痩せてしまってどれほど悩み苦しんでいたことか。 「ナナリー、家に帰ろう」 ナ…
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こころはきみによりにしものを 89

差し出される手、差し伸べられる手。 ダールトンから連絡が入ったのは午後の診察を開始してすぐだった。 「スザク先生、ダールトン教授から電話なんですけど……大至急代われと仰って」 ちょうど一人診察を終えたところに入った電話。咲世子が診察室へ戸惑った顔を出し、そう伝える。スザクは思わずアーニャとジノと顔を見合…
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こころはきみによりにしものを 88

「ナナリーっ!」 笑わなくなったナナリーが再び笑みを浮かべるようになったのはいつだろう。 カレンがいなくなり、兄ルルーシュが笑う場所を失った時だ。週末の図書館通いは続いていたけれど、それはただ家からの避難場所にしかすぎず、秘密を共有する友人もいない今ルルーシュはナナリーだけに笑顔を向けた。だが何と痛々しい…
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こころはきみによりにしものを 87

今でも大事な友達だから。 「カレンっ!」 「うわあ、リヴァルっ!?」 幼なじみの2人は手を取り合って喜んだ。 こちらに戻ってきて転入した高校。クラスにはリヴァルがいた。 「何だよ、転入試験すごい成績の転校生ってカレンかぁ」 「成績優秀の病弱設定だったんだもん。ルルーシュに勉強見てもらってた…
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こころはきみによりにしものを 86

「ただいま、お母さん」 カレンは全てを清算した。 「あたしが全部綺麗にするの」 以前ルルーシュに宣言したその通りにカレンは全てを片付けた。 父親が気付く頃には全てが、そう何もかも全てが終っていたのだ。 アドバイザーとしてセシル・クルーミーが選んだ買い手企業は業務内容も企業理念も申し分無かった。話を持…
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こころはきみによりにしものを 85

カレンの反乱。 気付けばカレンが覗き込んでいた。 「ルルーシュ?」 「え?」 授業が終わったというのに教科書もなにもかもそのままで座っているルルーシュにカレンが声をかける。 「大丈夫?」 「……ああ」 上の空の返事をしながらルルーシュはカバンを取り出す。授業など何も頭に入っていない。全く…
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こころはきみによりにしものを 84

守る、ということ。 「スザク! ルルーシュ達どうだった?」 玉城の店の扉を開けばいつもの面々が待ち構えていた。カウンターのイスを引き出してスザクは座ると手元に出された水を飲む。 「ルルーシュがナナリーを引き取ってくれと言い出したよ」 「それでお前どうしたんだ!? 当然いいって答えたんだろっ!?」 ス…
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こころはきみによりにしものを 83

それはまるで幻のような幸せな3人の午後。 呼び止めたタクシーに乗り込む前にダールトンがふと振り返る。 「先生?」 「枢木、ナナリーちゃんは星を眺めていたぞ」 「……え、」 パタンと扉が閉まり走り去るタクシーに頭を下げたスザクはそのまま空を眺めた。 『ルルーシュとナナリーをお預かりします』 あ…
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こころはきみによりにしものを 82

「スザクの馬鹿」 「ナナリーが?」 数日後、ダールトンはくるるぎクリニックを訪れる。 ナナリーの細く頼りない様子を聞いて皆が表情を曇らせた。元気で明るくて、近所の人たちにも可愛がってもらっていつもクルクル踊って笑っていたナナリー。 「こちらが知っているナナリーちゃんとは別人のようだったぞ。…
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こころはきみによりにしものを 81

ナナリーの気持ちは空の上。 その日、用意された食事を見てナナリーは兄の顔をそっと伺うように見る。 「……お、お兄様」 「どうした、ナナリー」 柔らかく微笑む兄に何でもないんです、とナナリーは首を振った。 お兄ちゃん、これ先生の好きな物ばっかり。 父と兄は喜んで食事をしている。ナナリ…
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こころはきみによりにしものを 80

どこにいても”あたし”はあたし。じゃあ、オレは? カレンには毎週末になると向かう場所がある。半年前からいつの間にかそこが集合場所のようになっている。必ずその場所に来ているのは子供の頃からの大事な友達。手を振ってくれる大切な友達。 「ルルーシュ! ナナリー!」 「カレン」 「カレンちゃん!」 人影…
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こころはきみによりにしものを 79

傍にいなければならない人はこの人のほう。 「お大事にしてくださいね」 スザクの言葉に小さい子供を抱っこした母親がぺこりと頭を下げて診察室を出ていくのと入れ違いにアーニャが入ってくる。 「スザク、4歳の女の子が38・7度」 「OK、入れて上げて」 スザクは立ち上がって、待合室への扉を開く。 「すみま…
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こころはきみによりにしものを 78

僕達は確かにつながっていた こんなにもあっけないものなのか。 「これで終わりです」 市役所の職員が差し出す用紙を受け取りながらスザクはゆっくりとルルーシュを見る。 養育里親の解消。里親が申請の取り消しを求めれば認められる。 「ルルーシュ」 「……先生、有り難うございました」 そしてこれでスザ…
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こころはきみによりにしものを 77

一緒にいたい、その気持ちは同じなのに。 まさか息子の手料理を味わうことが出来ようとは!と毎回感動している父シャルルは、今回もルルーシュの作った料理を前に感涙にむせぶ。 「本当にこんな物でいいのかな?」 ルルーシュは首を傾げながらテーブルに料理を並べていくが、どれもごく一般的な家庭料理だ。 「いや、…
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こころはきみによりにしものを 76

近いのに遠い。(成長しました。ルルーシュ15歳、センセ36歳) ───この隔たりを作ったのは『自分』なのだろうか─── ルルーシュは黙って食器を洗い続ける。シンクの前に踏み台を置いていたのはいつまでだったのか。今ではそんなものは必要ない。籠に綺麗になった食器を伏せて、布巾で濡れた調理台を拭…
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こころはきみによりにしものを 75

大切だから、こそ。 スザクは忙しさの中にいた。医者という仕事と児童福祉司との肩書きに追われる日々。以前のように無理に詰め込むことはしないが、それでも仕事の質を落とすことはしないので同じようなものだ。 駄目だ、と心の中で思いながらもソファに座り込むとそのまま横になった。 ぼーっとしたまま、部屋の中の音…
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こころはきみによりにしものを 74

今回は(笑)こちらの味方ですが、やはり敵に回してはいけない。 「行ってきます!」 「いってきまーす」 「いってらっしゃい。気をつけてね」 「「はーい!」」 子供が元気よく手を振り、それを見送る医師も笑顔だ。いつもの朝を迎えていることがこんなにも嬉しい。 カタカタとランドセルを揺らしなが…
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こころはきみによりにしものを 73

入り込める訳が無い。 「先生! 僕ここにいたい」 「ナナリーも!」 しがみ付いてくる2人の子供をしっかりとスザクは抱きしめる。 ひっくひっくと泣きじゃくる子供二人を見ていると、どうにもこちらが悪く感じてしまう。 こほん、とシュナイゼルは咳払いをして話を始めた。 「いや、君達を連れに来たのではな…
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こころはきみによりにしものを 72

ずっと怖かった。 「交通事故でした」 シュナイゼルは頷く。 余所見運転のトラックに撥ねられた、という手元に上がってきた調査結果を見てどれほど嘘だといいと願ったか。子供達を見つけて有頂天になっていた父への重く残酷極まりない事実。そしてそれを自分が報告しなければならないという悲しさ。 「失礼だとは思っ…
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