騎士は白馬に乗っているとは限らない 223

マリアンヌママたちに叱られ中です。







それにしても、と思う。

「余りにもお粗末なのよね・・・」
はあ、と頷くのはテロリストの下っ端ども。リーダーは何処ぞの騎士によって(!)現在2度目の失神中である。
テロリスト達は目の前の椅子に腰掛ける美しい皇妃をおずおずと伺う。メディアで見ることしかなかったブリタニア帝国皇帝妃マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア。数いる妃の中で一番有名な皇妃だ。
聖母の微笑みと賞されるその姿の右手には鎖、左手には鞭。

全員の背中にはひやりと汗が伝っている。


「まずね、仲間を釈放しろっていうのは間違いなくテロリストの常套手段だとは思うのよ。でも」
マリアンヌの合図に頷いて、すっと前に出てくるのは特務総監ベアトリス・ファランクス。相変わらずの尼僧のような服に長い髪。そして眼鏡の奥には氷のような冷たい目。
手にしていた紙を見て、ふ、とため息を落とす。
「釈放請求のメンバーはすでに釈放済みになっている」

「「「はあああああっ!!!!!?????」」」


ブリタニアと同盟を結んだ直後はテロが多く起こった。だが、そのテロのほとんどは事前に分かっていた為未然に防ぐことが出来ている。テロの中心に立つ人物達についてはあらかじめリストが出来上がっていたからだ。
その犯人達を牢に放り込むことなくこちらに連れてきてブリタニアの教育、医療設備などを見学させた。
「自国を愛するが故の行動であることはこちらでも分かっていたのでね」
シュナイゼルが優雅に足を組み直す。

実際優秀な人間が多かった。こちらで勉強して国に帰りたいと言い出す者も少なくなかった。

「君達が解放しろと言ってきた人間は彼らの下の下のほうのメンバー達だ。上が変わったら自分達も矛先をすぐに変えていたよ」

問題無しと判断されて即、解放。

「もう1ヶ月以上前の話だが・・・」

ぽかんと口を開けているすっとこどっこい達。苦笑するシュナイゼル。

「ああ、あと経済制裁の解除も求めていたようだが、これはきちんと意味を理解してのことなのかな?」
”制裁”を受けている、という名目を立てて、その分技術面などをこちらが持ち込んでいることに気付いているのだろうか。
「君達の国ばかりを支援していると他国から非難されないように気を使っているつもりなのだが」


「だいたい、準備がなっていないわよ!テロを起こすのならきちんと用意してからにしなさいっ!!」
マリアンヌが腰に手を当てて叱り始める。
まず、何が目的なのか。解放を求めた人間がとうの昔に釈放されていることにも気付かないとは!
「それに、何?科学館と美術館を間違えたんですって?もう、情けないっ!」
「いや、あのそれはこいつが間違えて・・・」
一人が下っ端の若い奴を示すがすぐにコーネリアに一喝される。
「馬鹿者っ!上が動いて下がついてくるのだ!最終確認もせずに何事だ!」
はいっ!とビシッと全員(気絶者は抜いて)背筋が伸びる。
「それに間違えたからとさっさと標的を変えようとしていたようだが」
腕組みをしているのはノネットだ。押収した地図にはばっちり印がついている。真新しい印はサクラダイトの発電所だった。呆れるにもほどがある。

「さて、もう一度聞こう。君達は一体何を目指していたんだい?」
ブリタニア帝国宰相の問いに返すまでたっぷり3分はかかった。申し訳なさそうにようやく返された返事にその場の全員から一斉につっこまれても仕方がないであろう。
「「「バッカじゃないのっ!?」」」

目指したのは、英雄。

結論。もう少しわきまえろ。

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