騎士は白馬に乗っているとは限らない 246

みんな未来へと続いてる・・・。







ランスロットから下りてくるスザクに向かってルルが走り出した。いつもの光景である。走り寄る主に向けて騎士は膝を折る。恭しく礼をとった後はすぐに立ち上がりひょい、と抱き上げる。そして主から賜る褒美のキス。
この儀礼がよもや10年後、12年後まで続き、しかも(殿下との抱擁が)レベルアップする為に周りの皆が背を背けるところまでをひっくるめたものが一連の作法となるとは誰が予想しただろう。
・・・。

まあ、それはこちらに置いておいて。



ロイドが両手を上げて大喜びしているのが見える。
「いやあ、流石だねえスザクくん。データばっちり!ブラッドリー卿となんてなかなか対戦の機会がないからいいデータ取れたよぉ」
「そうですか、良かった」
お互いににこにこ。
その後ろでパーシヴァルからルキアーノが下りてくる。
「枢木、きさまぁああああ。模擬だと言っているだろう!しかも武器無しなんだぞ!」
「え?じゃあ手加減したほうが良かったんですか?」
「う、・・・」
それはそれで腹が立つ。しかし面目というものが・・・。

「ラウンズ・・・まけたね」

遠慮がちに小さく聞こえて来る子供の声がグッサグサ心臓が貫く。その上、ジノがへらあとしているのが更に気に入らない。
「ルキアーノさん、ナイスファイトでしたね。あははははは」
「ジノ!てめえ、分かっていて俺に模擬戦譲ったんじゃないだろうな!?」
「えーーーーーーーーーー・・・・・・」
ぽりぽりと頬を指でかきながら明後日の方角へ視線を向けているジノと怒り心頭に発したルキアーノ。そして相変わらず殿下を離す事無くにこにこしているスザク。

「だってスザクがこーんな場面で俺達に勝ちを譲る訳がないんだし」
そうなのだ。この騎士がこんな美味しい所を持っていかない訳が無い。
「お前、分かっていたなら止めろ!」
「だってルキアーノさん張り切ってたしさ、まあいいかなあ、なんて」
いいところを見せたいばかりに張り切ったルキアーノ。待っていたのは完全な敗北だ。鮮やかに決めてさらに子供達からの賞賛を浴びたいという謀が水の泡。最も相手も悪かったのであろうが。

落ち込むルキアーノに対してルルがにっこり笑う。

「ルキアーノもすごかったね」

ナイトオブテンの復活である。
「殿下!そうですかっ!」
「うん、すごかったよ。ねえ、みんな?」
ルルに促されて皆も”とりあえず”頷いてみる。
確かに負け、ではあったもののわくわくしながら見た模擬戦はランスロットもパーシヴァルもカッコ良かった。子供達の安全確保の為MVSもスラッシュハーケンも未使用だったとはいえそれでも手に汗握る大興奮の観戦だったのだ。

「ぼく、やっぱりおおきくなったら、きしになるんだ!」
アランが嬉しそうにそう宣言する横で当然タマキも手を挙げる。
「おれもおれも!そんでもってルルーシュのきしにかつぜ!」

スザクがにっこり笑いかける。
「へえ・・・そうなんだ。僕に勝つんだ」
「う・・・うん」
「そっか。うん、頑張ってね」
「は・・・はい」

笑顔の騎士と後ずさるタマキ。
この騎士に鉄拳を入れることが出来る紅い騎士は不在である為この方が代わりを務める。

「スザクくんっ!!」
「はいっ!」

騎士の(節度のない)行動にセシルがクサビを打ち込むこともこの頃から始まっていたようである。



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