everlasting 3.

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 『ゼロ』が数日不在である時、それはある人に会いに行く時だ──と周囲はわかっている。

「ねえ、あんた達って何を話すのよ」
 ゼロ──スザクは「何って……」と支度をしていた手を止めてカレンを振り返る。皆に知られて久しいというのに頑なに仮面を外そうとしないスザクだが、ルルーシュに会いに行く時は仮面を外した。
「別に……特別な話はしていないよ」
 世界情勢などはルルーシュが普段からチェックは怠らず、頻繁に業務連絡として指摘が入ってきている。これほど気になるのなら直接戻ってきて自分でやればいいのに、と思うがそれはそれで違うらしい。
「なんてことない話ばかりだよ。ナナリーの学校の話とか、カレンのダイエットの失敗の話とかアーサーの話とか」
「あんた、そんな話してるの!? というかどうして知ってるのよ!」
「セシルさん達が話してくれるからね。ダイエットは必要ないと思うよ、そのままでいいんじゃない?」
 煩いとカレンが蹴り上げた足をスザクは相変わらず綺麗に避けた。
「ブリタニアの状況なんて別に僕が言う必要はないから。ルルーシュがここにいたらいいなと思ったことを話してる」
 その場にルルーシュがいたら一緒に笑っているだろう、そう思う話ばかりだ。
「皆が笑っている日々はルルーシュがくれたものだ。僕はその報告に行っているだけだからさ」
 思わず「そっか」と答えそうになったカレンだったが、違う違うと考え直す。
「……で、どのくらいルルーシュはへばってるのよ」
「この前は翌日には起きてたかな」
「…………あんたいい加減にしておきなさいよ」
 スザクは笑って「一応覚えておく」と答えてから、詰めていた鞄のファスナーを閉じた。
「それで、何か他に話があったんじゃない?」
 わざわざカレンが来るなど、普段はあまりない。あれ以来黒の騎士団として活動するときは一緒に動くこともあるが、個人として会うことは無かった。
 カレンはしばらく黙って床を眺めていたが、やがてゆっくりと顔を上げた。
「……ずっと聞きたかったことがあるの。ルルーシュはあんたにどんな……」
 カレンはそこまで言ってふいに口を噤んだ。
「ごめん、やっぱりいい。それよりルルーシュに伝言があるの。髪の毛、結んでいたのはちょっと可愛かったって伝えて」
「えっ! ちょっとそれ何? 髪?」
「後ろが少し長かったのよ。それで一つに結んでたの」
 こうやって結んでいたと示したカレンの前でスザクの顔が絶望的な表情へと変化していく。
「……そんな可愛いルルーシュ……」
「鋏とか怖がったんじゃないの?」
「……ルルーシュ、髪の毛自分でカットしてるんだ。ナナリーの髪の毛もルルーシュが切ってた」
「……それはそれでちょっと引くわね、シスコン」
 まあ、そういうことだからルルーシュによろしくと手を振るカレンにスザクも片手を挙げる。扉が閉まってからスザクは鞄を持ち上げる。

「……カレン、ルルーシュは僕に生きろって命じたんだ」

 ルルーシュのギアスは絶対遵守の力。いかなる命令にも従わせる力だ。
 神根島の時だ。あの時、本当にどうなってもいいとそう思っていた自分に対し、ルルーシュは「生きろ」と命じた。そのギアスにスザクは今でも忠実に従っている。
 スザクが生きる、生きていけるのは、ただルルーシュの存在があるから。ルルーシュが存在している限り、スザクは生きていける。


「ルルーシュ、お前髪、伸びたんじゃないのか?」
「こ、これはいいんだ!」
 C.C.はにやにやしながら「結んでやろうか」と声をかける。
「この前、騎士が煩かったからなあルルーシュウウウウ?」
「煩い!」




***
大規模メンテナンスは今月末だそうです……。
pixiv boothの通販ご利用有り難うございました。一通りの流れは把握いたしました。次回よりこちらで受付を行いたいと思います。一応、次回は10月のスパーク参加予定です。

ほぼフルタイムのシフトに変わりましたゆえに、全くこちらの更新が出来ずに申し訳ないです……。ぼちぼち進めていきますので、よろしくお願いいたします。

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